5-7.文型7 S + V(不他)+O(直)+C

述語が不完全他動詞の時の文型

述語が不完全他動詞である場合、主語とその不完全他動詞と「・・を」だけでは文意は成立しない。必ず他に語(どのように)が必要である。この「どのよう に」がこの文型上のCになる。そして、この時の文型はS+V(不他)+O(直)+Cとなる。また、この場合のCは、直接目的語と次の関係がある。

Cが名詞の場合 O(直)=C 関係
Cが形容詞(形容動詞)の場合 O(直)の状態をCが表す関係
例1) 私は その猫を ボケと 名付けた。
  S O(直) C V(不他)

【解説】

S⇒私は  V⇒名付けた。この文章の述語「名付けた」は不完全他動詞である。
だから、S+V(不他)+O(直)+Cの形で表す。O(直)は「その猫を」、C「どのように」は「ボケと」である。また「その猫=ボケ」【O(直)=C】関係が成り立っている。

 

したがって、

 

S V(完他) O(直) C  
私は 名付けた その猫に ボケと このように単語を並べればよい。
I named the cat Boke  

ゆえに、I named the cat Boke.となる。

 

ここで「ボケと」の「と」という助詞であるが、これは前置詞として置く必要はない。なぜなら、この文型のこの位置に置くのはCだと決まってしまうのだから、主語の「は」や直接目的語の「を」と同様に必要ないのである。
(日本語と英語の相違文章の比較(D)および品詞の比較(助詞)についてを参照)

例2) 彼は 息子を 医者に した。
  S O(直) C V(完他)

【解説】

S⇒彼は V⇒した。この文章の述語「した」は不完全他動詞である。
だから、S+V(不他)+O(直)+Cの形で表す。O(直)は、「息子を」、C「どのように」は「医者に」である。また「息子=医者」【O(直)=C】関係が成り立っている。
ここで「医者に」の「に」という助詞であるが、やはりこれは前置詞として置く必要はない。

 

したがって、

S V(完他) O(直) C  
彼は した 息子を 医者に このように単語を並べればよい。
He made his son a doctor  

ゆえに、He made his son a doctor.となる。

ここで使われているsonもdoctorも数えられる名詞だから、このようにhisやaを付け忘れないように!

 

以上、私が分類した基本7文型である。
これは英文法で扱われている基本5文型とは考え方が異なるものであり一致しないので注意していただきたい。