5-3.文型3 S + V(不自) + C
述語が不完全自動詞の時の文型
述語が不完全自動詞である場合、主語とその不完全自動詞だけでは文意は成立しない。 必ず他に語(どのように)が必要である。 この「どのように」がこの文型上のCになる。そして、この時の文型はS+V(不自)+Cとなる。 また、Cは主語と次の関係がある。
Cが名詞の場合 | : | S=C 関係 |
Cが形容詞(形容動詞)の場合 | : | Sの状態をCが表す関係 |
例1) | 彼は | 英語の先生 | なった。 |
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S | C | V(不自) |
【解説】
S⇒彼は V⇒なった。この文章の述語「なった」は不完全自動詞である。だから、S+V(不自)+Cの形で表す。「どのように」は「英語の先生に」である。ゆえにCは「英語の先生に」である。また、「彼=英語の先生」(S=C)関係が成り立っている。
したがって、
S | + | V(不自) | + | C | |
彼は | + | なった | + | 英語の先生に | このように単語を並べればよい。 |
He | + | became | + | an English teacher |
ゆえに、He became an English teacher.となる。不定冠詞anを付け忘れないように!
また、ここで「英語の先生に」の「に」という助詞であるが、これは前置詞として置く必要はない。なぜなら、この文型のこの位置に置くのはCだと決まってし まうのだから、主語の「は」と同様に必要ないのである。(日本語と英語の対比の文章の比較Dおよび品詞の比較の助詞を参考)
例2) | 彼女は | 幸せそうに | 見える |
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S | C | V(不自) |
【解説】
S⇒彼女は V⇒みえる。この文章の述語「みえる」は不完全自動詞である。だから、S+V(不自)+C の形で表す。「どのように」は「幸せそうに」である。ゆえにCは「幸せそうに」である。
また、「彼女 の状態が 幸せそうに」(Sの状態をCが表す)関係が成り立っている。
したがって、
S | + | V(不自) | + | C | |
彼女は | + | みえる | + | 幸せそうに | このように単語を並べればよい。 |
She | + | looks | + | happy |
ゆえに、She looks happy.となる。
三単現のSを忘れないように!またCの「幸せそうに」であるが、これは「みえる」を修飾する形容動詞の連用形である。英語ではこの形容詞(形容動詞)の連用形を副詞として扱うと述べてきた。(日本語と英語の対比の品詞の比較副詞を参考)しかし、この場合は違う。副詞ではなく形容詞である。(英語では形容動詞も形容詞と呼ばれる。形容動詞を参考)なぜこの場合は形容詞であり副詞ではないのか。それは次のように考えられる。
英語の場合は 文章を構成する上で、
無くてはならない重要な部分Cとして使われる形容詞(形容動詞)の連用形は形容詞
無くてもいい重要でない部分付として使われる形容詞(形容動詞)の連用形は副詞
英語で言う副詞とは文章構成上「いらない語」すべてなので。
このように区別される。