10-2.過去分詞の形容詞的用法
    この用法は受動または完了の意味を持つ動詞が名詞を修飾する時に使う。
    (過去分詞は受動態と完了形で使ったので)
■例を挙げてみよう。
| 例1) | これらは | ゆでた卵です。 | 
| S | 述⇒(名詞+助動詞)⇒P | 
    この文章は述語が動詞ではないので、be動詞を使い S+V(be)+P の文型で表せる。
    では、この文章の P の内容を見てみよう。
    ここには「ゆでた」という完了の意味を持つ動詞(連体形)を含んでいる。
    そして、これが「卵」という名詞を修飾している。この場合も「ゆでた」に対する主語は無く、主語・述語関係は成り立っていない。だから、過去分詞の形容詞的用法を使って表せば良い。
    この例では、「ゆでた」は単独で「卵」という名詞を修飾しているので、日本語と同じように前から後ろの名詞を修飾する形をとる。
| ゆでた | 卵 | ⇒ | boiled | eggs | ||
|   |   | |||||
したがって、
| These | are | boiled eggs. | となる。 | 
| S | V(be) | P | 
| 例2) | 私は | 英語で書かれた手紙を | 読んだ。 | 
| S | O(直) | V(完他) | 
    この文章は述語が完全他動詞なので S+V(完他)+O(直) の文型で表せる。
    では、この」文章の O(直) の内容を見てみよう。
    ここには「書かれた」という受動の意味を持つ動詞(連体形)を含んでいる。そして、これが「英語で」という付加語を伴って、語句として「手紙」という名詞を修飾している。
    この場合も「書かれた」に対する主語は無く、主語・述語関係は成り立っていない。
    だから、過去分詞の形容詞的用法を使って表せば良い。
    この例では、「英語で」と「書かれた」はそれぞれ単独で「手紙」という名詞を修飾しているわけではない。あくまで「英語で書かれた」と語句として名詞を修飾する形になっている。だから、後ろから前への修飾となる。
| 英語で書かれた | 手紙 | ⇒ | a letter | written in English | ||
|   |   | |||||
したがって、
| I | read | a letter written in English. | となる。 | 
| S | V(完他) | O(直) | 
このように過去分詞の形容詞的用法は使われる。
    ※形容詞の特徴は「名詞を修飾する」ことと「C(補語)になる」ことである。
    ここでは現在分詞・過去分詞とも「名詞を修飾するもの」しか扱っていないが、もちろん「C(補語)になるもの」もある。
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