15-1.形容詞節を導く関係代名詞

関係代名詞とは「先行詞関係ある代名詞」であり、これを使えば形容詞節(名詞を修飾する節)を作ることができるのである。

 

※ここでは修飾される名詞を先行詞と呼ぶ。

 

この用法には、主格・所有格・目的格の用法がある。

■関係代名詞の種類

先行詞 主格 所有格 目的格
who whose that(whom)
which whose which
人・物 that ・・・ that

■主格用法

(形容詞節の中で主語の役割をすべきものが先行詞になった場合)

例1) 私は 庭にいた息子を 呼んだ。

S O(直) V(完他)

この文章は述語が完全他動詞なので、S+V(完他)+O(直) の文型で表せる。
では、この文章の O(直) の内容を見てみよう。
ここには「いた」という動詞(連体形)を含んでいる。そして、これが、「庭に」という付加語を伴って「息子」という名詞を修飾している。
まず、先行詞「息子」に注目してみると、「先行詞(息子)が庭にいた。」と言える。
つまり、これは形容詞節の中で主語の役割をすべき「息子」が、先行詞として飛び出してしまったものである。
したがって、主語に関係ある代名詞(⇒主格用法)who(「息子」は人だから)を使って形容詞節を導けば良い。

 

だから、

庭にいた   息子 my son   who was in the garden
   

 

したがって、

 

I called my son who was in the garden. となる。
S V(完他) O(直)  

勿論、形容詞節が名詞を修飾する場合、英語では後ろから前の名詞を修飾する形をとる。この場合、日本語をみると、「庭にいた」の中には「いた」に対する主 語は無く、形容詞節にはなっていない。先に述べた通り、これは主語が先行詞として出てしまった形であるから。しかし、これは関係代名詞を使って英語にされ ることにより、完全に形容詞節を形成する。つまり、この主格の関係代名詞は先行詞として出てしまった主語の代わりの代名詞として置かれ、それを修飾する形 容詞節を作るのである。

息子が 庭に いた。 ⇒⇒ My son was in the garden.
S   V(完自)   S V(完自としてのbe)  

 

の S(息子⇔my son)が先行詞として出てしまったので、それを修飾する形容詞節を成り立たせるために、主格の関係代名詞 who を使って

 

庭にいた 息子 ⇒⇒ my son who was in the garden
  先行詞
先行詞 S V(完自としてのbe)  

 

となり、(who was)と主語・述語関係を持つ形容詞節を形成する。

例2) これは 東京へ行く電車です。
  S 述⇒(名詞+助動詞)⇒P

この文章は述語が動詞ではないので、be動詞を使い S+V(be)+P の文型で表せる。
では、この文章の P の内容を見てみよう。
ここには「行く」という動詞(連体形)を含んでいる。そして、これが「東京へ」という付加語を伴って「電車」という名詞を修飾している。
まず、先行詞「電車」に注目してみると、「先行詞(電車)が東京へ行く。」と言える。つまり、これは形容詞節の中で主語の役割をすべき「電車」が、先行詞 として飛び出してしまったものである。したがって、主語関係ある代名詞(⇒主格用法) which(「電車」は物だから)を使って形容詞節を導けば良 い。

 

だから、

東京へ行く   電車 the train   which goes to Tokyo
   

 

したがって、

 

This is the train which goes to Tokyo. となる。
S V(be)  P  

勿論、形容詞節が名詞を修飾する場合、英語では後ろから前の名詞を修飾する形をとる。この場合も、日本語をみると、「東京へ行く」の中には「行く」に対す る主語は無く、形容詞節にはなっていない。先に述べた通り、これは主語が先行詞として出てしまった形であるから。しかし、これは関係代名詞を使って英語に されることにより、完全に形容詞節を形成する。つまり、この主格の関係代名詞は先行詞として出てしまった主語の代わりの代名詞として置かれ、それを修飾す る形容詞節を作るのである。

電車が 東京に 行く。 ⇒⇒ The train goes to Tokyo.
S   V(完自)
S V(完自)  

 

の S(電車⇔the train)が先行詞として出てしまったので、それを修飾する形容詞節を成り立たせるために、主格の関係代名詞 which を使って

 

東京へ行く 電車 ⇒⇒ the train which gose to Tokyo
  先行詞
先行詞 S V(完自)  

 

となり、(which gose)と主語・述語関係を持つ形容詞節を形成する。

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